カタカタ ボックス
ボルネオの生きもの


トカゲのしっぽ切りと再生尾

一般に「トカゲのしっぽ切り」として知られている「自切(caudal autotomy)」。読んで字のごとく、実は引っ張られたから切れるのではなく、自らパーツがはずれて取れるような感じの現象です。上手い具合に力がかかった部分の筋肉が収縮し、骨も決まった部分からはずれ、血管もうまく内部の弁が閉まって出血を防ぐようになっているようです。はずれて残された尾の断面を見ると、寄木細工がはずれたようにでこぼこした筋肉の断面がうにうに動いていて、切断されたという感じではありません。また、出血も見られません。
自切する種類としてはヤモリ、スキンク、トカゲモドキ、カナヘビ、イグアナの仲間は切れる、アガマ(キノボリトカゲ)やオオトカゲ、ワニの仲間は切れません。大雑把ですが。

自切後、断面では細胞が未分化の状態に戻り、細胞の活動が活発になり尾が再生されていくそうです。再生された尾を「再生尾」と呼びます。この再生尾は骨は再生されず、棒状の軟骨で代替されるようです。なかにはかなりきれいに元通りの見かけに再生する種類もいるようですが、色や大きさ、長さなど明らかに元の尾と違ってしまうものが大半です。ペット業界では再生尾のトカゲ類は当然、価値が落ちるようです。

脱線しましたが、なんでこの話をするかというと、フィールドで見かけるヤモリやトカゲの中にはこの「再生尾」になってしまっているものが結構います。なんたって野生ですから、捕食される危険というのは常に存在するわけで、そういう時に役立てるための「自切」だからです。
そういう個体を見つけた時に、「図鑑のこの種と似ているけどしっぽが違うなー、違う種なのかな?」と悩まないで済むように、「トカゲの仲間はしっぽ切りをするので、再生尾のものがいる」ということを記憶に留めておいてください。





ホースフィールドトビヤモリ





スミスヤモリ

自前のきれいな尾 再生尾

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