カタカタ ボックス
生きもの観察紀行

7月24日 (2日目) (2004年 7月 ボルネオ島) コタキナバル→ラハ・ダトゥ→タビン

4:45起床。5:30にチェックアウト。しかしホテルの送迎車が来ない。マレーシア人は時間にルーズです。しばらく待ったが出て来ないので、フロントに言ったら電話で催促してくれましたが、結局車が現れたのは6:00前でした。経験からマレーシア人は時間に遅れても"I'm sorry."を言わないと知っていたので、わくわくしながら待っていたら、やはり謝らなかった。おー、やっぱり、と納得しました(この程度で怒っていたら、やっていけません)。

空港に着くと旅行会社の人間がいない。帰っちゃったのか、まあいいけど、と自分達でチェックインして朝食をカフェで食べました。その後、出発ロビーで待ってる間に、分譲マンションの模型を見ながら駄弁ってたら、いきなり血相を変えた女性職員が名前を呼びながら走ってきました。えー、いつもは時間ぎりぎりにならんと乗り込みせんのにー、と言いながら走って乗り込みましたが、別に即飛び立ったりはしませんでした。飛行機はFOKKER50、可愛いプロペラ機です。7:00ごろ離陸し、つつがなく8:00ごろラハ・ダトゥに着陸しました。滑走路が少し濡れていて、雨が降った後のようでした。

空港に迎えに来ていたタビンの職員と一緒に、12人乗りくらいのバンに乗って出発。30分くらい舗装道路を走った後、左折して未舗装道路に入ると、後はひたすらアブラヤシプランテーションの中を走ることになります。ムチャクチャ広いです。ひたすらアブラヤシです。途中、電線でナンヨウショウビンを見ました。

9:10くらいにはタビンに着きました。10棟くらいの2人用のシャレーの前を通り過ぎた道のつきあたりに、食堂を兼ねた大きな木造のロッジがあります。受付した後、シャレーに入ったんですが、志保ちゃんに「シャレーの玄関にはよくスミスヤモリというでかいヤモリが居ついてて、夜になるとそれが見られるんよー」と話しながらドアを開けたら、いきなりそいつがボタッと降ってきました。全長30cmくらいのでかいヤモリです。そのまま部屋の中に逃げて行ってしまったので、「うわー、やったー!」と言いながら捕まえようとしましたが、さすがにこの大きさだと咬まれたら痛いかな、と躊躇しながら追いかけていたら、タンスの後ろに入られてしまいました。「あー、咬まれとけばよかったー」と、後悔しても後の祭です。

スミスヤモリ
2004/7/28
シャレーの玄関で撮影
尾の先が再生尾でした。

荷物を置いて食堂に戻りコーヒーを飲んでいたら、田仲さんがやって来ました。田仲さんは青年海外協力隊の隊員として、前年からここタビンの野生生物局に滞在し、鳥の標識調査(バンディング)などをしている人です。任期が2年なので、田仲さんが居る内にぜひともここタビンでボルネオの鳥を見ようじゃないかということで、今回の訪問となりました。

その後、ロッジのガイドMCさんもやってきたので、今後の予定を話し合いました。MCさんの説明では、6日間のうち3日間ガイドをして、3回ナイトドライブをやりますとのこと。1回来たことがあるのでガイドはいらないんですが、マッド・ボルケノとリパ洞に行くには車がないとしんどい、ということで、最初の3日はMCさんと動くことにしました。この日を入れた土日の二日間は田仲さんも休日なので、一緒に動くことに。さっそく、午後はマッド・ボルケノに連れて行ってもらうことにして昼食となりました。

タビンのロッジはローカルフードを売りにしていて、現地の人が食べる野菜がふんだんに使われている料理は味もよくて、すごくいいです。激お勧めです。ここでの滞在は、本当に食事が楽しみです。だいたい牛肉、鶏肉、海の魚、エビを使ったカレーや野菜の煮込み、空揚げなどが5皿くらい出てきて、それをココナッツミルクで炊いたご飯の上にかけながら食べる方式です。朝は中華粥や麺類で、イギリス風の朝食が出ることもあります。2003年に来た時には、私以外の客が居なかったので暇だったのか、タロイモが入ったココナッツミルクのぜんざいみたいなものとか、タロイモの蒸かしたのとかのおやつも出してくれました。今回の訪問ではおやつが出なかったので、ちょっと残念でした。食堂ではコーヒーと紅茶はフリーのサービスでいつでも飲めるようになっています。
そうそう、マレーシアはムスリムの人が多いので、必ず食事で食べられないものがあるかを確認されます。今回も確認されました。基本的に豚肉はまずメニューに入りません。

食後、しばらくロッジの周りでバードウォッチング。ルリコノハドリやムナフタイヨウチョウを見ました。

ルリコノハドリ
オス

14:30くらいにピックアップトラックでMCさんが迎えに来て出発。我々は荷台に乗ります。道路に出る手前の並木道でルリノドハチクイを見ました。こいつらはだいたい複数でいつも同じ場所にいます。

マッドボルケノへのトレイル入り口までは、未舗装道路をゆっくり走って15分くらい。トレイル入り口からマッドボルケノまでのんびり歩いて10分くらいです。ムチャクチャでかい象の足跡などを観察しながら林内を歩きました。


ゾウの足跡 長径40cmくらい マッド・ボルケノ

マッド・ボルケノがある場所は周りがぐるっと森に囲まれている空き地で、その真ん中に地面からグレーのきめの細かい塩を含んだ泥が湧き出して盛り上がり、長径50m、高さ4mくらいの楕円形の小山ができています。見ると、去年の7月に見た時の高さより、高くなっていました。ここには多くの哺乳類や鳥が塩分を求めて来るんですが、周りに特に動物の気配は有りませんでした。20mくらいのやぐらが空き地の端に建てられているので、そこに上って周りの森にいる鳥を観察し、動物を待つことにしました。まだ暑い時間帯のせいか、鳥の動きはいまいちでした。

遠くからオナガサイチョウの妙な声が聞こえたり、シワコブサイチョウやサイチョウが空き地の縁の木でうろうろするのを見たりと、のんびりと鳥見をしてました。アカメヒヨドリが周囲の木々をうろうろしていたし、ルリノドハチクイはやぐらの近くを縄張りにしているのか、ずっとうろうろしていました。カニクイザルとブタオザルの群れがやぐらと反対側の林縁に現れたりもしました。

そうしている内に、時々雷鳴が聞こえていたんですが、17:00前くらいから雲行きが怪しくなってきたので、退散することにしました。ゆっくり歩くみんなを置き去りに一人でさっさと道路に出ると、カワリサンコウチョウのオスが道路を横切って藪に入って行くのが見えました。白いリボンのような尾羽を後ろになびかせたとてもきれいな鳥です(生きもの図鑑に写真あります)。
トレイル入り口より50mくらい戻った道端には、巨大なメンガリス(Mengarisマメ科の大木)の木があります。高さが50mくらいある大きな木で、上の方でミドリカラスモドキがたくさんうろうろしているのが見えます。営巣してるんでしょうか? この鳥はよく街中でムクドリのような感じで見かけるので、こんな森の中の木に居るのがなんだか不思議でした。

メンガリスの木。50mくらい。
ご神木的な扱いを受けるので、伐採をまぬがれることが多いそうだ。
とてもではないが、全身は入らない。

メンガリスを見ていると、みんなが森から出てきたので、トラックに乗って急いで帰ったんですが、途中でとうとう大粒の雨が降り出し、結構濡れてしまいました。ロッジ手前の川の、橋の横の木のてっぺんにアジアヘビウがいました。
ロッジに到着した途端、バケツをひっくり返したどころじゃないものすごい雨が振り出し、結構、風も強かったので、それまでに帰ることができてとてもラッキーでした。

雨は19:00に夕食を食べてしばらく待っていると止みました。
夕食後はなんとなく過ごしてたんですが、何時だろうとヒップバッグに付けている時計を見ようとするとなんと時計が無い! うわー、落としてしまったらしい。全然気が付きませんでした。
ずっと食堂でしゃべってたんですが、21:00からナイトドライブに出発しました。

ナイトドライブでは、客をトラックの荷台に乗せて、ゆっくり走りながら光量の大きいスポットライトで、アブラヤシ畑の中や道路沿いの木を照らしながら動物やフクロウを探します。アブラヤシ畑や車道の周りの草むらにはネズミがたくさんいるので、それを食べに来る動物がたくさんいます。いれば目が光を反射するので、慣れれば探すのは比較的簡単です。去年は車道沿いでアジアゾウが行動していたので、ドライブで見ることができたし、ベンガルヤマネコやマレーウオミミズクも簡単に観察することができました。

しばらく行くと、アブラヤシ畑の中にマレージャコウネコがいました。何か食べてました。
前に進むと、今度は道沿いの草むらでネズミを捕まえてもてあそんでいるベンガルヤマネコを発見。かなり長時間観察できました。まったく食べる気が無く、放しては捕らえ、また放しては捕らえ、と、ネコだからしょうがないとはいえ、タチが悪かったです。ネズミには一切傷が付いていないようでした。
また行くと、アブラヤシ畑に2頭のヒゲイノシシがいました。親子みたいでした。

今度は、道沿いの木の上をスルスル動き回る4頭のミスジパームシベットを発見。田仲さんによるとタビン初記録かもしれないということでした。タビンの環境なら、普通に居てもおかしくないのに初めてだということでした(これは公式の記録ということで、お気楽サラリーマンさんは旅行記によると2003年に観察されていたそうです)。

ロッジに帰ると、敷地内の植え込みの中にマメジカが1頭いました。
だいたい2時間のナイトドライブで3頭もベンガルヤマネコを見たし、ジャコウネコも見たし、と非常に幸先のいいドライブだったと思います。

ジャワジャコウネコ ベンガルヤマネコとネズミ
ヒゲイノシシ マメジカ

22:30ごろ帰って、シャワーを浴びて寝ました。

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